12年間の経過を追った肺多形性腺腫の一例

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タイトル別名
  • A case of pleomorphic adenoma of the lung followed up for 12 years preoperatively

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背景:肺原発の多形性腺腫は非常に稀である.症例:56歳男性.2000年の検診にて胸部異常影を指摘され,精査を施行した.胸部CTで左肺S5に2cm大の結節を認め,気管支鏡検査を施行したが,確定診断には至らなかった.2007年8月,検診の胸部レントゲンで結節の増大を指摘されたため,再度精査を行った.気管支鏡を計3回施行したが,確定診断には至らず.2008年3月,舌区域切除術を施行した.最終病理診断は多形性腺腫であった.胸部レントゲン上12年間に渡る緩徐な腫瘍の増大が確認された.結論:確定診断に難渋したため,切除によって診断した多形性腺腫の一例を経験した.多形性腺腫は病理組織学的には良性腫瘍とされているが,悪性化や術後再発例の報告もあり,臨床的には低悪性度の腫瘍と認識して取り扱う必要がある.

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