メチレンブルーを用いた縦隔内副甲状腺腫瘍の2手術例

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タイトル別名
  • Two cases of ectopic mediastinal parathyroid tumor

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縦隔内副甲状腺腫瘍の手術ではその局在の確認に難渋することがしばしば経験される.今回, 我々は術中メチレンブルー染色を用いることにより, 胸腔鏡下に縦隔内異所性あるいは転移性副甲状腺腫瘍の摘出が容易であった2症例を経験したので報告する.症例1は47歳女性で, 2002年1月に胸腺内異所性副甲状腺腺腫に対して右胸腔鏡下手術を行い周囲の胸腺組織を含めて腫瘤を摘出した.症例2は55歳男性で, 2001年5月に副甲状腺癌の左縦隔リンパ節転移, 左肺転移に対し胸腔鏡下に縦隔リンパ節郭清・左肺上葉部分切除を行った.2症例共に腫瘍は青色に濃染しており, 術中腫瘍の局在診断にメチレンブルー染色は有用であった.従来, 縦隔内副甲状腺腫瘍に対して胸骨縦切開あるいは開胸下に手術が行われてきたが, メチレンブルー染色を併用することで術中局在診断が容易となり, より低侵襲な胸腔鏡下手術でも確実な手術が期待できると考えられる.

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