左上大区域切除後に生じた舌区捻転症の1例

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  • A case of lung torsion of the lingula after segmentectomy of the upper division of the left lung

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<p>左上大区域切除後に舌区捻転症を発症した1例を経験した.症例は67歳男性.原発性左上葉肺癌(cT1bN0M0,Stage IA2)に対し,完全胸腔鏡下左上大区域切除+ND1を施行した.術後2日目に鮮血痰が出現.胸部造影CTを撮影したところ,肺静脈舌区枝の途絶を認めた.舌区肺捻転症と診断し緊急手術とした.舌区は90°回転し,暗赤色に緊満していた.温存は不可能と判断し,舌区切除術を施行した.術後経過は概ね良好で,12日目に独歩退院となった.</p><p>肺捻転症は「気道閉塞および血管合併症をきたすような気管支・血管茎の回転」と定義される.診断に関する報告は複数存在するが,気管支や血管を評価するための有効な検査法はそれぞれ異なると考えられる.肺切除後の捻転症はときに死亡原因となりうることから,造影CTと気管支鏡検査による早期診断と早期治療が重要と考えられた.</p>

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