ポータブル型胸腔ドレナージ装置(トパーズ)使用下に起こった肺全摘後進行性皮下気腫の1例

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タイトル別名
  • A case of subcutaneous emphysema induced by a portable thoracic drainage system after pneumonectomy

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説明

<p>症例は62歳男性.右肺扁平上皮癌にて術前放射線化学療法後に胸腔鏡補助下右肺全摘術(ND2a-2)を施行した.ポータブル型胸腔ドレナージ装置であるThopaz(トパーズ)にblakeドレーンをつなげて術後胸腔内ドレナージした.術後,咳嗽が多く認められ,皮下気腫が増加した.トパーズのエアリーク表示量はほぼ0 ml/分であった.気管支鏡で気管支断端瘻がないことを確認した.トパーズのドレナージトラブルと判断し,ドレーン抜去すると皮下気腫は軽快した.トパーズには胸腔内圧調節機能があり,胸腔内が過陰圧になるとバルブが開き空気を吸い込ませる機能がある.本症例では咳嗽による急激な胸腔内圧上昇時に胸腔内の空気が皮下に漏れ,その結果起こった胸腔内圧の低下を感知したトパーズ経由で胸腔内へ空気が流入するという機序を繰り返したと考えられた.</p>

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