ビフィズス菌のβガラクトシダーゼの基質特異性の多様性:腸内生育環境でのβ-ガラクトシド代謝の理解に向けて

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  • Diversity in β-galactosidase Specificities within <i>Bifidobacterium</i>: Towards an Understanding of β-Galactoside Metabolism in the Gut Niche (Jpn. Ed.)
  • Diversity in β-galactosidase Specificities within Bifidobacterium : Towards an Understanding of β-Galactoside Metabolism in the Gut Niche
  • Diversity in &beta;-galactosidase Specificities within <i>Bifidobacterium</i>: Towards an Understanding of &beta;-Galactoside Metabolism in the Gut Niche (Jpn. Ed.)

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抄録

Bifidobacterium属には健康促進効果のある腸内細菌が含まれており、それらは食品または宿主であるヒトに由来するβ-ガラクトシドを好んで代謝する。腸内環境におけるβ-ガラクトシド代謝をより深く理解するために、ヒト腸管由来のビフィズス菌が持つ糖質加水分解酵素ファミリー42(GH42)のβ-ガラクトシダーゼを対象として、バイオインフォマティクス、生化学、構造生物学的手法による研究を行った。GH42 β-ガラクトシダーゼは、腸内に存在するβ-ガラクトシドの多様性と複雑性に応じて、非常に多様な基質特異性を示す。このような多様性はGH42 β-ガラクトシダーゼの分子系統樹からも明らかであり、そこでは機能に応じて分岐が起きている。我々はGH42で初めて機能と構造を対応させた解析を行い、それらの基質特異性の多様性は活性中心の近くのループ領域のわずかな違いにより獲得されていることを明らかにした。一つのビフィズス菌株の中には多様な基質特異性を持つ複数のGH42 β-ガラクトシダーゼが存在し、菌種によってそのパターンは大きく異なることから、ビフィズス菌にとってβ-ガラクトシド代謝の多様性が重要なことがわかる。

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