置換ベンゼンチオールの水素化脱硫反応に対する置換基の電子的効果

書誌事項

タイトル別名
  • Electronic Effect of Substituents on the Hydrodesulfurization of Ring-Substituted Benzenethiols
  • チカン ベンゼンチオール ノ スイソカ ダツリュウ ハンノウ ニ タイスル チ

この論文をさがす

抄録

アミノベンゼンチオール(ABT),メトキシベンゼンチオール(MBT),トルエンチオール(TT)の各位置異憐体やベンゼンチオール(BT)を硫化モリブデン(VI)触媒上,160~240℃で加圧水素化し,メルカプト基の水素化脱硫反応に対する電子供与性置換基の効果にっいて比較検討した。<BR>ABTの160℃,MBTの200℃,およびTTの240℃における水素化脱硫反応の起こりやすさは,いずれの場合もほぼパラ体>オルト体>メタ体の順になることがわかった。また,各パラ体におけ,る水素化脱硫反癒の起こりやすさは,反応温度160℃ではABT≫MBT>TT=BTの順に,また240ではTT≫BTの順になり,アミノ基やメトキシル基のように電子供与性の度合の大きい置℃換基は水素化脱硫反応をいちじるしく促進することがわかった。<BR>水素化脱硫反応に対するこれら置換基の促進効果は,硫黄原子が酸素原子とは異なり電子受容性を有するため,パラ位やオルト位の置換基の電子供与性とあいまってその電子密度が増大し,触媒表面の陰イオン欠陥部に吸着されやすくなることに起因するものと推察した。

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ