ポリフルオロ化力チオン界面活性剤キャスト膜上における有機分子および水の吸着挙動

  • 大町 忠敏
    東京都立大学大学院工学研究科応用化学専攻
  • 日下 裕美
    東京都立大学大学院工学研究科応用化学専攻
  • 高木 慎介
    東京都立大学大学院工学研究科応用化学専攻
  • 井上 晴夫
    東京都立大学大学院工学研究科応用化学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Adsorption of Organic Molecule and Water to Cast Films of Polyfluorinated Cationic Surfactants

抄録

ペルフルオロアルキル基の炭素数が1,2,3のポリフルオロ化カチオン型界面活性剤,N-メチル-N,2VLジオクタデシル(3-ペルフルオロアシルアミノ)プロビルアンモニウム プロミド 3種類およびその炭化水素同族体,3種類の界面活性剤のキャスト膜を水晶振動子上の金電極上に作成し,キャスト膜へのヘキサン,ベンゼン,エタノール,水の気相吸着挙動を水晶振動子重量分析法により観測した.吸脱着平衡定数,吸着座席数,吸着速度定数,脱着速度定数を求めた.非極性のヘキサン,ベンゼンは吸着しやすく脱着もしやすいのに対し,極性のエタノール,水は吸着しにくいが脱着もしにくい結果となった.吸着座席数,分子吸着総面積などの検討から非極性分子による物理吸着とは異なり極性分子では主に第四級アンモニウム基およびアミド基への溶媒和に類似する機構で吸着すると考察された.界面活性剤キャスト膜の表面は部分的には,ポリフルオロ化界面活性剤の場合,ペルフルオロアルキル基を表面に張り出した表面ポリフルオロ化構造を取り,炭化水素型界面活性剤では第四級アンモニウム基露出型構造を有していると考察された.

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