マストパラン分子の樹状化による赤血球溶血作用とカテコールアミン放出作用の高活性化

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タイトル別名
  • Enhancement of Hemolytic and Catecholamine Releasing Activities of Mastoparan by the Dendrimeric Formation
  • マストパラン ブンシ ノ ジュジョウカ ニ ヨル セッケッキュウ ヨウ ケツ サヨウ ト カテコールアミン ホウシュツ サヨウ ノ コウカッセイカ

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抄録

生理活性ペプチドの高活性化の試みとして,スズメバチ毒腺中に存在するマストパランをモデルペプチドに選択し,樹状化マストパランの合成を行った。マストパランの2分子,4分子および8分子をリシン残基に結合させて樹状化し,それらの赤血球溶血活性とカテコールアミン放出活性の測定および円二色性スペクトルの測定を行い比較した。合成樹状化マストパランは本来のマストパランの活性と比較してかなり高い溶血活性およびカテコールアミン放出活性を有し,枝の数の増加に伴いα-ヘリックス含量が増大した.特に8分子が結合した樹状化マストパランは,マストパランの8000倍という極めて高い溶血活性を示し,水溶液中でのα-ヘリックス含量も35%という高い値を示した。この樹状化の方法は,高生理活性ペプチドを得る手段として有用であることが示唆された。

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