活性炭によるFe3+イオンの還元反応

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タイトル別名
  • Reduction Reaction of Fe3+ Ion by Activated Carbon
  • カッセイタン ニ ヨル Fe3 + イオン ノ カンゲン ハンノウ

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説明

Fe3+を含む膓酸溶液に種々の活性炭を添加し,溶液中のFe2+濃度を測定することにより活性炭によるFe3+の還元反応を検討した。溶液中のFe2+濃度はN2気流中では増加する一方であったが,溶存酸素がある場合には極大値を示した後減少した。このことから,いずれの活性炭もFe3+を還元すると同時に,溶存酸素によるFe2+の酸化の触媒として作用することが示された。活性炭を酸素存在下1mo1・dm-3塩酸で処理するとその還元能力は薯しく低下したが,これは酸素を吸着あるいは酸素と反感するためと考えられた。また,Fe2+溶液で処理しても還元能力は低下したがいずれの場合も処理後に活性炭を加熱,乾燥することによって還元能力は回復した。還元反応におよぼす溶存酸素,Fe2+濃度および酸濃度の影響を検討した結果,初期の還元反応速度はこれらには影響されなかった。したがって,溶存酸素存在下においても,還元反応の初期には活性炭触媒によるFe2+の酸化反応はほとんど進行しないとみなせた。

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