フッ素-炭素繊維層間化合物の電気伝導度および安定性

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タイトル別名
  • Electrical Conductivity and Stability of FluorineCarbon Fiber Intercalation Compounds
  • フッソ タンソ センイ ソウカン カゴウブツ ノ デンキ デンドウド オヨビ

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説明

LiF存在下でピッチ系炭素繊維をホストとしたフッ素の層間化合物を合成し,その電気伝導度を求ゆめ,空気中における安定性を評価した。合成された層間化合物の多くは周期距離9.4,12.7Å からなるの第2ステージと第3ステージの混合物C810F,あるいは周期距離12.7Å の第3ステージ化合物C1013Fであった。炭素繊維の電気伝導度はフッ素のインターカレーションによって急激に増加し,インターカレート11~14wt%(第3ステージ)で最大電気伝導度2.5×104S・cm-1に達した。これはホスト炭素繊維の電気伝導度(3.1×103S・cm-1)の8倍である。空気中における電気伝導度の経時変化はインターカレートの量によって変わり,インターカレートが多いほど電気伝導度の減少が少なく,安定性が高いことがわかった。たとえばC8.8F(インターカレート15.3wt%)では電気伝導度の減少は80日後で22%,200日後で28%であった。電気伝導度の経時変化はX線回折による(00l)回折線の位置の変化,すなわち高次ステージへの移行によく対応していた。

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