PVDF/PMMA ブレンドの紫外線透過特性と相溶性との関係

  • 堀邊 英夫
    三菱電機株式会社先端技術総合研究所,661-8661 尼崎市塚口本町 8-1-1
  • 馬場 文明
    三菱電機株式会社先端技術総合研究所,661-8661 尼崎市塚口本町 8-1-1

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between UV Transmittance and Compatibility of PVDF/PMMA Blends

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説明

PVDF/PMMAブレンドの紫外線透過特性と相溶性との関係を検討した。ブレンド物の混合比,溶融状態からの冷却速度(急冷,徐冷)により,透過性は大きく変化した。ブレンド物は265nmに透過率のピークを有した。265nmの透過率は,急冷試料では,PVDF充填量の増加とともに増加し,PVDF70wt%において,最高値62%(0.5mmt)を示し,その後充填量とともに低下した。PVDFは無定形状態では高い透過率を示すが,結晶化速度が速いため容易に結晶化してしまい結晶状態では低い透過率しか示さない。したがって,PVDF充填量が70wt%まではPVDFとPMMAが相溶し,PMMAがPVDFの結晶化を抑制するためPVDF本来の高い透過率を示すが,PVDF充填量が70wt%を越えると相溶しなくなったPVDFが結晶化するため透過率が低下したと考えられる。一方,徐冷試料では,急冷試料に比較し,溶融状態からの冷却速度が遅いため,PVDFの結晶化が起こりやすく,すべての混合比で低い透過率を示した。PVDF/PMMAブレンドの紫外線透過特性と相溶性との間には,強い相関関係があることを明らかにした。

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