活性化処理を行った担持Ir触媒上での炭化水素によるNO<SUB>x</SUB>選択還元反応機構

  • 野島 繁
    三菱重工業株式会社広島研究所, 733-8553 広島市西区観音新町4-6-22
  • 飯田 耕三
    三菱重工業株式会社広島研究所, 733-8553 広島市西区観音新町4-6-22
  • 藤井 秀治
    三菱重工業株式会社基盤技術研究所, 236-8515 横浜市金沢区幸浦1-8-1
  • 小林 敬古
    三菱重工業株式会社原動機事業本部, 220-0012 横浜市西区みなとみらい3-3-1

書誌事項

タイトル別名
  • Selective Reduction Mechanism of NO<SUB>x</SUB> with Hydrocarbons over Ir Catalyst with Activation Treatment
  • Selective Reduction Mechanism of NOx with Hydrocarbons over Ir Catalyst with Activation Treatment.

抄録

炭化水素を還元剤に用いたリーン燃焼排ガス用脱硝触媒として,種々の貴金属触媒の中で担持Ir触媒が活性化処理により飛躍的に活性が向上した。とりわけ,メタロシリケート担体に担持したIr触媒は,10%H2O-N2雰囲気,700°Cで処理することにより最も高い脱硝活性を示した。本触媒は共存ガスの影響として水蒸気濃度の影響を受けない特徴を有する。<BR>本触媒のキャラクタリゼーションをX線回折法,XPS法,透過型電子顕微鏡法により行ったところ,ある程度凝集したIr金属,とりわけ,(111)面,(200)面の格子面を有するIr金属が活性点であることが明らかになった。また,本触媒にNO-C3H6-O2ガスを供給して,吸着種の状態をFT-IR法および昇温脱離法により解析したところ,触媒上にはニトロ化合物,ニトリト化合物が存在し,昇温に伴い有機カルボニル化合物が反応中間体として存在することがわかった。さらに,O2とC3H6が存在することにより,本触媒のNO吸着量および吸着力が増大することが明らかになった。<BR>これまでの結果に基づき脱硝反応機構を検討したところ,触媒上の活性酸素によりNOと炭化水素が活性化して含酸素反応中間体が形成されることにより,脱硝反応が進行するものと推定された。

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被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (9)*注記

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