ゲスト分子としての2-ピリドン類の被包接能およびその包接錯体の固相光反応性に対する置換基効果

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  • Substituent Effect on the Formation of the Inclusion Complex as Guest Molecules of 2-Pyridones and Its Photochemical Reactivity in the Solid State

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1,1,6,6-テトラフェニル-2,4-ヘキサジイン-1,6-ジオール(TPH)に対する2-ピリドン類〔1〕およびその1-メチル体〔2〕の被包接能とその置換基効果を検討した結果,溶液中,互変異性平衡を有する〔1〕の包接互変異性体はピリジノール型の存在率の高い6-位極性置換体も含めてピリドン型であり,その分子組成比はいずれの置換体においてもTPH:〔1〕=1:2であった。一方,〔2〕においては,〔1〕と比較してその被包接能は低いがより広範な化合物群において被包接化が認められるとともに1:1の組成比の錯体も得られた。また,〔1〕と〔2〕ではその置換基効果に大きな違いが見られた。包接結晶に対する光照射は,〔1〕においては非置換体〔1a〕を除き効率よく光二量化物を与えなかったが,〔2〕においては多くの置換体において効率よく光二量化物を与えた。被包接能およびその固相光反応性に対する置換基効果は,2-ピリドン類とTPHとの水素結合構造を含めた包接構造の特徴と大きく関連していることが明らかとなった。

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