液体二酸化硫黄中での三酸化硫黄によるアントラキノンのα-スルホン化におけるパラジウムの触媒作用

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タイトル別名
  • Palladium-Catalyzed α-Monosulfonation of Anthraquinone by Sulfut Trioxide in Liquid Sulfur Dioxide
  • 液体二酸化硫黄中での三酸化硫黄によるアントラキノンのα‐スルホン化におけるパラジウムの触媒作用

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説明

液体二酸化硫黄[SO2(1)]を溶媒としたさいにアントラキノンの選択的α-スルホン化に有効な触媒の探索を行なった。遷移金属の触媒活性の順位は Pd>Ru>>Rhであり,Ti, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Mo, Ag Pbのようなものはまったく無効であった。Pd化合物の活性の順位はPd(OAc)2≧Pd-活性炭>PdSO4,K2PdCI4,Pd(PhCN)2CI2,Pd(PPh3)2CI2である。活性炭上のパラジウムは反応後はすべて反応系に溶出していた。α-スルホン化の速度はSO2(1)中では硫酸中よりもいちじるしく速く,かつ選択的であった。たとえば,アントラキノン:SO3:SO2(1):Pd(OAc)2=1:1.7:70:0.02(モル比)の系では,130℃,1時間での変換率100%アソトラキノンモノスルポン酸収率76%,α-選択率99%であり,ジスルポソ化物は検出されなかった。硫酸溶媒中の反応と異なり,高温ほど高いα-選択率が得られた。可溶化したパラジウムの水素還元による回収についても検討した。

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