四級化ポリ(ビニルピリジン)と4-アミノアゾベンゼンおよびその誘導体との協同的結合

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タイトル別名
  • Cooperative Binding of 4-Aminoazobenzene and its Derivative to Quaternized Poly(vinylpyridine)
  • 水溶性高分子と染料の相互作用 IV  四級化ポリ(ビニルピリジン)と4‐アミノアゾベンゼンおよびその誘導体との協同的結合

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説明

臭化ブチルまたは臭化オクチルによって四級化したポリ(2-ビニルピリジン)(C4P2VP,C8P2VP)および臭化ブチルによって四級化したポリ(4-ビニルピリジン)(C4P4VP)と4-アミノアゾベンゼン(D-I)または4-[ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]アゾベンゼン(D-II)との結合機構を,溶解度,可視吸収スペクトル測定および透析速度法によって調べた。C8P2VPは粘度測定からポリソープと考えられ,上記染料の可溶化効果はいちじるしく大きいのに対して,アルキル鎖長の短いC4P2VPは可溶化効果を示さなかった。C8P2VPと染料の相互作用に基づく可視吸収スペクトルは,これら染料の非極性溶媒中での吸収スペクトルに対応し,ポリマーのつくる非極性環境下に染料が局在すると推測した。透析速度法によってC8P2VPと2種の染料との結合におげる染料濃度依存性を調べ,おのおのシグモイド型結合等温線を示すことがわかった。これらの結合等温線を,McGheeとvon Hippelによる協同的結合の理論式によって解析した。C8P2VPの大きい可溶化効果は,ポリマー鎖上における染料-染料相互作用の寄与によると推論し,結合機構を考察した。

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