洗剤成分由来のエンドペプチダーゼの環境水中での挙動

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タイトル別名
  • Behavior of Endopeptidases of Detergent in Natural Waters
  • センザイ セイブン ユライ ノ エンドペプチダーゼ ノ カンキョウ スイチュウ デ ノ キョドウ

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抄録

天然水中に溶存する酵素に人間活動により放出されたものが含まれる可能性がある.そこで合成洗翻などに添加されているエンドペプチダーゼの環境中での挙動についての基礎的検討を行った.活性測定法としては,スクシニル-L-Ala-Ala-Pro-Phe-P-ニトロアニリドを基質として,その生成物のP-ニトロアニリンの30℃での生成速度を波長380mmでの吸光度変化から求める方法を用いた.本法の検出限界は100mU dm-3(1U=1μmol min-1)であった.本法により3種の酵素入り洗剤のエンドペプチダーゼ活性の測定を試みたところ,通常の洗濯中,洗剤溶液中は6.4-11Ug-1の触媒活性を示した.この活性はセリンプロテアーゼ阻害剤のフェニルメタンスルホニルフルオリドで完全に,またEDTAにより部分的に阻害された.河川水に溶かした洗剤中の酵素活性は純水に溶かした場合よりも安定であることがわかった.河川水中の活性測定には本法は感度が不足するため,蛍光法などのより高感度な手法の適用が必要であることがわかった.

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