ソルボリシス石炭液化油のコークス化

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  • Up-grading of Solvolytic Coal Liquids into a Feedstock for the Needle-Cokes

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溶融炭と石油アスファルトを混合熱処理して安価に製造できるソルボリシス石炭液化油(SCL)から高付加値のニードルコークスを誘導することを目的として,A240,HA240との共炭化,およびリチウムエチレンジアミン系による水素化,あるいはCo-Mo/天然鉱物触媒を用いた接触水素化処理改質を試みた。単独で炭化すれば不均一な光学組織を示すSCLを上述添加剤と共炭化すれば,生成炭化物は均一な光学的異方性組織を示すものの,ニードルコークスに特有の流れ組織は展開しなかった。リチウム-エチレンジアミン系による水素化後炭化しても,異方性組織単位の拡大は認められるが,良好なニードルコークスにいたらなかった。これに対して, Co-Mo 触媒を用いた接触水素化処理を行なうと,炭化物収率は原料油にくらべて急激に減少するものの,良好な流れ組織をもつ炭化物が得られた。さらに溶剤分別を組み合わせることにより,炭化収率の向上も可能であることがわかった。水素化処理油中,炭化物を主として与えると考えられる重質成分の平均構造を解析し,原料SCLのそれと比較することにより,流れ組織展開に要求される構造特徴を明らかにし,構造特徴が流れ組織展開に対して果たす役割を議論した。

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