酸素を含む白金トリフェニルホスフィン錯体によるオレフィンの水素化

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タイトル別名
  • Hydrogenation of Olefins Catalyzed by the Platinum-triphenylphosphine Complex Containing Oxygen Atom

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説明

Pt(O2)(PPh3)2をベンゼン中65℃ で水素と反応させると,オレフィンの水素化活性をもつ黒褐色無定形物質が得られた。元素分析,分子量測定,IR,MS,ESCA分析より,この錯体をPtO(PPh3)と同定した。スチレンの水素化は,スチレンに0次,H2圧に1次,Pt錯体に1次を示し,活性化エネルギーは53.5kJ・mol-1であった。1-ペンテンの反応では,水素化と異性化が競合する。1-ペンテンの水素化速度におよぼす溶媒効果は,THF>MeOH>MEK>トルエン>CH3CNであった。異性化した2-ペンテンのシス/トランス比は,CH3CN中でもっとも高く,他の溶媒中では差はわずかであった。PPh3添加は,水素化速度を減少させるが,水素化選択率を増加させた。共役オレフィン,三重結合化合物の水素化ではパラフィンも生成し,選択的水素化触媒の特徴を示さなかった。

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