書誌事項
- タイトル別名
-
- Influence of Molecular Weight of Polyethylene Glycol on Its Effect as a Viscose Regeneration Retardant -Study on Spinning of the Viscose with Additives. III.-
- Influence of molecular weight of polyethylene glycol on its effect as a viscose regeneration retardant.
この論文をさがす
説明
ポリエチレングリコールの分子量がその再生遅延剤としての作用におよぼす影響を知るため, ビスコースにエチレングリコール, ジおよびトリエチレングリコール, 分子量 200 以上 20000 未満の異なったポリエチレングリゴールを加えて紡糸し, 紡糸過程のピスコースゲル糸について, 中和点, 膨潤度, 結合硫黄量および荷重・伸度曲線を, また再生糸について荷重伸度曲線をそれぞれ測定した。<BR>ゲル糸に見られる再生遅延作用はポリエチレングリコールの分子量が 1500 ないし 4000 でもっとも顕著に発現し, これより分子量が低くても, また高くても作用は低下する。再生完全な延伸した糸の挙動は未延伸ゲル糸の挙動に対応する。一方, 紡糸過舜のビスコースゲル糸に残留するポリエチレングリコールの量を測定し, 再生遅延作用のもっとも顕著な分子量 1500 ないし 4000 のものがゲル糸中にもっとも多く残存し, 紡糸浴中への溶出速度の遅いことを見いだした。<BR>ポリオキソニウム塩の形成に関連して港リエチレングリコールの酸性水溶液での沈殿生成反応を, タングストケイ酸およびヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムとの二つの反応について観察を行ない, 分子量が高くなるにつれてポリエチレングリコールめ沈殿率は増大するが生成する沈殿のかさ密度は小さくなることを明らかにした。沈殿物の重量はヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムの場合ポリエチレングリコールの分子量とともに増大し分子量 1000 以上で大体一定となるが, タングストケイ酸との反応では分子量が 600 ないし 1000 で最大となり, 沈殿中のポリエチレングリコール単位重量あたりのタングストケイ酸重量は分子量の大きくなるにつれて減少する。これらの実験結果に基づいてポリエチレングリコールの再生遅延剤としての作用機構を議論した。
収録刊行物
-
- 日本化学会誌(化学と工業化学)
-
日本化学会誌(化学と工業化学) 1988 (7), 1106-1110, 1988-07-10
公益社団法人 日本化学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282679366904576
-
- NII論文ID
- 130004158961
-
- ISSN
- 21850925
- 03694577
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可