水面展開法による酸素透過性シリコーン共重合体超薄膜の配向性

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  • Orientation of Oxygen-permeable Ultrathin Membrane Prepared by Spreading Solutions of Silicone Copolymer on Water Surface
  • スイメン テンカイホウ ニ ヨル サンソ トウカセイ シリコーン キョウジュウ

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抄録

水面展開法で得られた,シリコーングラフト架橋型三元共重合体(ポリ(ヒドロキシスチレン)一ポリ(ジメチルシロキサン)一ポリスルホン,以下HSポリマーと略記する)の薄膜構造について,HSポリマーの単分子膜,累積膜の構造を解析することにより,比較検討した。HSポリマーの単分子膜は,表面圧一表面積曲線の解析から,水面上で疎水性のジメチルシロキサンを空気側に,親水性基を水中に向けた配向構造を有していることが明らかとなった。単分子膜を基板上に累積した場合も,三層以上の累積で基板の影響から解放され,単分子膜と同じ配向を維持することが,XPS,水の接触角測定から明らかとなった。水面展開法で形成された薄膜においても,その表面は累積膜と同じ性質を示し,配向構造を有していると推定された。HSポリマーを6層以上累積した膜の気体透過性は,水面展開法で形成された膜の気体透過性と一致し,両者は本質的に同じ性質であることがわかった。また,これらの配向構造は,気体透過性に何らの影響も与えていないことが明らかとなうた。

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