溶脱変質に伴うC‐S‐H相の構造変化

  • 山本 武志
    (財)電力中央研究所 地球工学研究所 バックエンド研究センター
  • 広永 道彦
    (財)電力中央研究所 地球工学研究所 バックエンド研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Structural Changes of C-S-H Phase During Leaching Alteration
  • 溶脱変質に伴うC-S-H相の構造変化
  • ヨウ ダツヘンシツ ニ トモナウ C S Hソウ ノ コウゾウ ヘンカ

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説明

溶脱変質の進行に伴い,セメント硬化体に含まれるポルトランダイト(CH)の消失に続きC-S-H相のCa/Si比の低下が生じる。セメントの種類によりCH変質フロント進行速度およびC-S-H相のCa/Si比の低下速度は異なるが,いずれの場合でもC-S-H相のCa/Si比の低下はSiの連結度を高め,29Si-NMR分析により鎖端(Q1)に対する鎖中(Q2)の存在割合が高まることを確認した。また,Ca/Si比が1.0程度にまで低下するとSiの連結度がさらに高まり,鎖の分岐を表すQ3シグナルが発現することを明らかにした。C-S-H相の溶脱変質の進行に伴い,C-S-Hの構成単位と考えられる粒径10~30nmの粒状体が縮小するため,C-S-H相内に微小な空隙が多く形成される。

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参考文献 (24)*注記

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