覚醒下機能マッピングとモニタリングを用いた手術(<特集>脳神経外科手術のモニタリング)

  • 村垣 善浩
    東京女子医科大学先端生命医科学研究所先端工学外科分野:東京女子医科大学脳神経外科
  • 丸山 隆志
    東京女子医科大学脳神経外科
  • 伊関 洋
    東京女子医科大学先端生命医科学研究所先端工学外科分野:東京女子医科大学脳神経外科
  • 高倉 公朋
    東京女子医科大学先端生命医科学研究所先端工学外科分野
  • 堀 智勝
    東京女子医科大学脳神経外科

書誌事項

タイトル別名
  • Functional Brain Mapping and Electrophysiological Monitoring during Awake Craniotomy for Intraaxial Brain Lesions(<SPECIAL ISSUE> Functional Neurophysiological Monitoring for Neurosurgery)

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説明

Intra-axial surgely(大脳髄内手術)において,言語にかかわる病変の確率は低くない.安全域が狭い神経膠腫やてんかん焦点の摘出では,言語機能皮質・白質の同定が合併症と治療効果双方に影響する.正確な機能組織同定は予想外の損傷を防ぎ,かつ確認の手段を持たないがための合併症への恐れによる過少摘出を防ぐ.脳神経外科での言語機能同定の"gold standard"は,脳血管撮影時のWadaテストによる優位半球決定,覚醒下(慢性硬膜下電極も含め)での電気刺激によるマッピング,覚醒下摘出中の神経学的検査によるモニタリングである.精度向上のために,言語野と陰性・陽性運動野との鑑別,弓状束など言語関連線維の走行把握,言語タスクと症状出現時の対応などが肝要である.神経膠腫に対する積極的摘出のevidence levelが上がったことや安全性の要求が高まっていることから,今後覚醒下手術の重要度は増すと考える.

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参考文献 (48)*注記

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