てんかん焦点の検出におけるイオマゼニルSPECTの有用性と応用(<特集>最新の画像診断法)

DOI Web Site 参考文献19件 オープンアクセス
  • 畑澤 順
    大阪大学大学院医学系研究科核医学講座
  • 加藤 弘樹
    大阪大学大学院医学系研究科核医学講座

書誌事項

タイトル別名
  • ^<123>I-Iomazenil Brain SPECT with MRI-based Partial Volume Correction Improves the Detectability of Intractable Epileptogenic Foci(<SPECIAL ISSUE>Neuroimaging Update)

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説明

^<123>I-Iomazenil brain SPECTは難治性てんかん患者のてんかん焦点の局在,範囲を検出することを目的に行われる.てんかん焦点では^<123>I-Iomazenilの単位灰白質容量当たりの集積は低下するが,皮質灰白質の厚さの不均一性,脳萎縮に起因する"見かけの集積低下"や皮質形成異常に伴う"見かけの集積正常"があるために,診断の感度,特異度,精度に限界がある.われわれは,MRI画像を用いて灰白質容量を画像化し,これを基に^<123>I-Iomazenil brain SPECT画像の部分容積効果を補正する方法の開発を試みた.これによって,単位灰白質容量当たりの^<123>I-Iomazenil集積を画像化することができ,"見かけの集積低下","見かけの集積正常"を除外できれば診断精度が改善する.難治性てんかん患者7例に,外科的切除前に^<123>I-Iomazenil brain SPECTとMRIを行い,MRI画像による部分容積効果補正前と補正後の^<123>I-Iomazenil画像を4名の核医学専門医が評価した.補正前の感度,特異度,精度が50%,92%,87%であったのに対し,補正後には88%,99%,98%と有意に改善を認めた.MRIによる部分容積効果の補正は,^<123>I-Iomazenil brain SPECTの有用性を改善すると考えられる.現在,多数例での検証が終了し良好な結果が得られた.さらに,多施設共同・前向き臨床試験が計画されている.

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