増大傾向を示した腕頭静脈静脈性血管瘤の1切除例

DOI
  • 寺園 和哉
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科心臓血管・消化器外科学
  • 山本 裕之
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科心臓血管・消化器外科学
  • 荒田 憲一
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科心臓血管・消化器外科学
  • 松本 和久
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科心臓血管・消化器外科学
  • 四元 剛一
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科心臓血管・消化器外科学
  • 井本 浩
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科心臓血管・消化器外科学

書誌事項

タイトル別名
  • A Surgical Case of Isolated Brachiocephalic Venous Aneurysm

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説明

<p>腕頭静脈静脈性血管瘤（brachiocephalic venous aneurysm: BVA）はまれな疾患であり，破裂や血栓塞栓症の合併が危惧される．症例は70歳女性，胸部異常陰影を指摘され当院紹介となった．造影CT検査にて腕頭静脈の囊状瘤を指摘されたが，無症状であり経過観察となった．しかし，経過中に瘤の拡大傾向（25×39×60 mm→28×47×77 mm）を認めたため手術を行った．胸骨正中切開時にのみ体外循環を使用，単純遮断下に瘤切除，自己心膜によるパッチ形成術を行った．術後は5カ月間の抗凝固療法行ったが，再発や血栓塞栓症の合併なく経過している．BVAの明確な手術適応はないが，囊状瘤で拡大傾向がある場合は外科的切除を考慮すべきである．</p>

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