大動脈瘤が原因と考えられる炎症性食道ポリープを認めたTEVAR 後大動脈肺瘻の1 例
書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Secondary Aortopulmonary Fistula with Inflammatory Esophageal Polyp following Thoracic Endovascular Aortic Repair
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説明
要旨:患者は70 歳の男性.下行大動脈瘤に対して二度の胸部ステントグラフト治療(TEVAR)と弓部大動脈置換術の既往がある.今回,発熱と血痰を主訴に当院を受診し,CT にてステントグラフト周囲の空気像を認め,ステントグラフト感染の診断で入院となった.食道内視鏡検査にて,大動脈瘤と接する下部食道内腔に,炎症性ポリープと瘻孔を疑う所見を認め,大動脈食道瘻を疑い手術を施行した.術中,炎症性ポリープを認めた食道は菲薄化していたが,大動脈食道瘻は確認できず,大動脈肺瘻のみ認めた.手術はステントグラフト抜去および下行大動脈置換術と,大網充填術を施行した.術後食道内視鏡検査にて炎症性ポリープは消退し,同部位に瘢痕組織を認めた.炎症性ポリープが大動脈瘤と接する食道内腔にあり,大動脈瘤の切除後に消退したことなどから,炎症性ポリープは大動脈瘤が原因と考えられ,大動脈食道瘻が形成される過程であった可能性が考えられた.
収録刊行物
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- 日本血管外科学会雑誌
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日本血管外科学会雑誌 25 (0), 196-199, 2016
特定非営利活動法人 日本血管外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679392030464
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- NII論文ID
- 130005160368
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- ISSN
- 1881767X
- 09186778
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可