左内胸動脈を使用した冠動脈バイパス術後の左鎖骨下動脈瘤に対し,ステントグラフト内挿術を施行した一例

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タイトル別名
  • Endovascular Treatment with Stent Graft for Left Intrathoracic Subclavian Artery Aneurysm Post Coronary Artery Bypass Grafting Using Left Internal Mammary Artery

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説明

<p>症例は70歳男性.62歳時に冠動脈バイパス術(右内胸動脈–左前下行枝,左内胸動脈–第1対角枝–鈍角枝,胃大網動脈–後下行枝)を受けた.胸部単純エックス線写真にて左第1弓の突出を認め,造影CTを撮影したところ,左鎖骨下動脈瘤(胸腔内型,囊状,60×52 mm)を認め,手術適応と判断した.冠動脈造影では左回旋枝は起始部で閉塞し,左回旋枝の血流は左内胸動脈からのバイパスに依存していた.一部をBare stentに加工したCook Zenith腸骨動脈レッグを上下反転させて左腋窩動脈から挿入し留置することで,左内胸動脈および椎骨動脈が閉塞するリスクを冒すことなく治療し得た.術後に瘤は著明に縮小した.左内胸動脈バイパス術後の胸腔内左鎖骨下動脈瘤に対しステントグラフト内挿術を行うことで,心筋虚血のリスクを最小限に抑えることができたと考えている.</p>

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