水酸化マグネシウムによる溶存シリカの吸着

書誌事項

タイトル別名
  • Adsorption of Soluble Silica on Magnesium Hydroxide
  • 水酸化マグネシウムと溶存シリカとの反応 I  水酸化マグネシウムによる溶存シリカの吸着

説明

シリカを水に溶解させて得たケイ酸Si(OH)4の結晶性水酸化マグネシウムへの吸着反応速度について調べた。30~80℃において,0.59の水酸化マグネシウム粉末を200cm8のシリカ水溶液中に分散させ,シリカ濃度の時間による減少を追跡して吸着速度を求めた。吸着速度は放物線則,C=K・t1/2の式で表わされた。ここで,Cはシリカの吸着量,tは反応時間である。市販の水酸化マグネシウムとシリカの初期濃度114ppmの溶液に対し,速度定数たの値は30℃において,0.15mmol・g-1・hr-1/2であった。Kの値は反応温度以外に水酸化マグネシウムの種類およびシリカの初期濃虞によって変化した。速度定数の温度依存性から活性化エネルギー約5kcal/molが得られた。吸着速度は溶液のpHの増加によって促進され,アルミニウムイオンの存在によっていちじるしく増大した。吸着は化学吸着で,反応生成物の赤外吸収スペクトルの観察から-Mg-O-Si-結合の形成が確かめられた。また,吸着反応の律速過程は水酸化マグネシウム粒子上におけるシリカの拡散と考えられた。

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