ヘキサメチルリン酸トリアミド-アルカリ金属-プロトンドナー系におけるナフタレンの還元反応

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タイトル別名
  • Reduction of Naphthalene in Hexamethylphosphoric triamide-Alkali metal-Proton donor Systems

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説明

ナフタレンをヘキサメチルリン酸,トリアミド-アルカリ金属-種々のプロトンドナー系で還元した。試薬の添加順序によっては,ナフタレンの転化率,反応の選択性は変化しなかった。 アルカリ金属の種類によって,転化率も,選択性も,アルカリ金属の効率(還元に用いられた割合)も変化する。したがって反応活性種は,単に溶媒和電子だけではなくアルカリ金属イオンと溶媒和電子との会合錯体であると考えられる。<BR>プロトンドナーの酸性度と逡元の程度,転化率,効率との間に密接な関係は認められず,酸性度の大きいプロトンドナーでは副反応としてプロトンドナーと金属との直接反応の害与が大きいと思われる。<BR>シクロヘキシルアミソを用いると,1,2-ジヒドナフタレンが選択的に生成する。反応の時間追跡から,反応は大きく二段階にわかれて進むことがわかった。<BR>反応系組成により反応の選択性こいちじるしい差があり,Naがプロトンドナーの当量以上のとき ジヒドロ体生成の割合が増し,当:量以下のときテトラヒドロ体が増加した。これは,liq.NH3-Na-H2O系でのべソゼン環の還元の場合とは逆の傾向であった。

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