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- 武本 長昭
- 日本専売公社中央研究所
書誌事項
- タイトル別名
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- On the Interfacial Layer in Desalting Side of Anion Exchange Membrane in Hydrogen Carbonates Electrodialysis
説明
NaHCOsおよびKHCO3溶液についてイオン交換膜を用いる電気透析時に,陰イオン交換膜の脱塩幽境膜において起こる現象を,すでに報告したシュリーレン-ダイヤゴナル法によって検討した。さきにHCO は,水分解に類似のHCO,→H÷+COs2の分解現象(炭酸分解)を起こす可能性があることを提適したが,本報では揮膜の状態について,水分解時と炭酸分解時の相違などについて検討した。結果はつぎのとおりである。<BR>(1) 正常時と水分解発生時との間に,明らかに両者と異なる現象の発生を示す状態が存在し,炭酸分解が発生しているものと思われる。<BR>(2)炭酸分解時には,さきに報告した膜面薄層内の濃度分布は直線となり,それを中心に小幅な急速な変動が見られる。<BR>(3)境膜の形成過程および水分解時に趣ける境膜の状態は,NaC1溶液中における陽イオン交換膜の場合と類似し,これは溶液中における各イオンの輸率と密接な関係があるものと思われる。<BR>(4)電流-電圧の関係は,2価イオン難透過処理を行なっていない膜では水分解発生時にのみ変化を示すが,2価イオン難透過処理を行なった膜では,炭酸分解時および水分解時に変化を示す。<BR>(5)全炭酸の移動量についての測定値も,上記の条件で炭酸分解が発生することを示している。
収録刊行物
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- 日本化学会誌(化学と工業化学)
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日本化学会誌(化学と工業化学) 1973 (3), 482-486, 1973-03-10
公益社団法人 日本化学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679394563712
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- NII論文ID
- 130004154544
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- ISSN
- 21850925
- 03694577
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可