ナイロン6繊維の動的粘弾性と微細構造

書誌事項

タイトル別名
  • Dynamic Viscoelasticity and Fine Structure of Nylon 6 Fibers

説明

ナイロン6繊維の動的粘弾性を測定し,とくにα分散に相当する80~120。Cの温度範囲に生ずるtanδピークの延伸,熱処理による変化を検討したe延伸により,tanδピークは高温側に移行しその強度は全町伸度2倍で最大となり,それ以上の延伸で次第に減少した。また,延伸したのちに熱処理を施すとピーク温度は低温側に移行し強度は増大した。これらの変化を既報までに明らかにした微細構造,たとえば結晶化度,結晶粒子め大きさ,結晶部,非晶部分子鎖の配向係数などと対比して考察した結果,いずれの場合もα分散の変化は微結晶を網目とする二次的網目構造の粗密と非二部分子鎖の緊張の程度によって支配されることがわかった。また,この場合高結晶はあたかも橋かけ分子の橋かけ点と同様な働きをすると考えられるので,柴山のTgと橋かけ密度の関係式をα分散温度と微結晶を橋かけ点と考え算出した橋かけ密度の関係に適用してみたところ,ほぼ満足しうる結果を得た。

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