アニオン触媒によるポリエーテルジイソシアナートの三次元化

書誌事項

タイトル別名
  • Network Formation of Polyether-diisocyanate with Anionic Catalystt

この論文をさがす

説明

ポリエーテルグリコールのジインシアナートアダクトをプレポリマーとし,ジメチルホルムアミド溶液中でシアン化ナトリウムを触媒として反応させると,急速にゲル化して三次元化物が生成することを見いだした。アニオン触媒としてn-ブチルリチウム,ナフタレンナトリウムなども有効であることを認めた。ポリプロピレングリコールとトリレンジインシアナートから合成したプレポリマーを,シアン化ナトリウム触媒によりジメチルアセトアミド中25℃で反応させ,NCO基の定量により追跡した結果,反応は見かけ上三次反応にしたがうことがわかった。また三次元化物のIRは1410cm-1にインシアヌル環の吸収を示した。これらの結果から,橋かけ反応はNCO基の三量体化によるものと考えた。得られた三次元化物は室温でゴム状で,ゲル分率は多くの場合1に近い値であった。そのほか密度,膨潤度,ガラス転移点,ヤング率,引っ張り強さ,伸びを測定した。ヘキサメチレンジインシアナートからのポリウレタンはとくに良好な機械的性質をもち,引っ張り強さ130~320kg/cm2,伸び450~1000%の値を示した。DTA,TGAによる熱分析の結果,280~320℃まで安定であることを知った。

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ