塩化アルミニウム触媒存在下におけるn-ドデカンからの重質分の生成

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タイトル別名
  • The Production of Heavy Oils from n-Dodecane Catalyzed by Aluminum Chloride

抄録

塩化アルミニウム触媒存在下でアスファルトを反応させると,アスファルテン分がいちじるしく増加する。アスファルトは直鎖状パラフィン成分の多いものであり,このパラフィン成分がアスファルテンの増加にどの程度の寄与をするかを明らかにする目的で実験を行なった。<BR>パラフィン成分としてn-ドデカンを選び,反応温度180~200℃で塩化アルミニウムを加えて反応させ,アネファルテン類似物質が生成するかどうか,どのような経過で生成するかなどについて調べた。反応生成物をn-ベンタン可溶分(A)と不溶分(B)とに分離し,Bとストレートアスファルトのアスファルテンを比較検討した結果,アスファルテン類似物質とみなしてよいことがわかった。<BR>Aをさらにアルミナクロマトグラフによって3成分に分別し,これらの分別成分をもとに反応過程を推察すると,反応は壌素化パラフィンの生成に始まり,弱化反応によるシクロパラフィン類と脱水素反応によるアルキルベンゼン類が生成し,これらの生成物がさらに塩化アルミニウム触媒で活性化されて脱水素および重縮合反応を起こし,アスファルテン類似物質Bが生成されると思われる。

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