血中金属の分布

  • 三島 昌夫
    Department of Industrial Health, The Institute of Public Health

書誌事項

タイトル別名
  • Statistical Distribution of and Correlation among the Concentration of Trace Metals in Whole Blood as Determined by Atomic Absorption Spectrometry
  • ケッチュウ キンゾク ノ ブンプ

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説明

人間の生体に存在する金属の構造および挙動などに関する知見を得ることを目的として,血液中に存在する数種の金属を対象としてその分布と相関性を求めた。血液中の金属定量にはちフレームおよびフレームレスによる原子吸光分析法を用いた。<BR>健康な成人における血中金属濃度分布は,生体にとって必要,不必要金属のいずれも正規または対数正規分布を示した。しかし,分布の内容を考察すると必ずしも濃度分布は一峰牲のパターンを示すとはかぎらず,金属種によっては多峰性の濃度分布を示す傾向が得られた。また,血液中の金属相互間における単純な相関性については,とくに亜鉛とマグネシウムについては相関係数(γ)はγ=0.393***,n=142ときわめて高い結果を得た。他の金属相互間に関して,統計的に有意な結果が得られなかった金属についても一般に正相関の傾向を示した♂

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