書誌事項
- タイトル別名
-
- Oxidation of Benzoylacetones with Peracetic Acid in Acetic Acid
この論文をさがす
説明
酢酸中でのベンゾィルアセトンとその誘導体の過酢酸酸化反応の速度をヨウ素滴定法で追跡した。本反応の初速度は次式を満足した。Rate= {k2 + k3 C H2SO4}CBACAcO2Hここで,CBAはベンゾィルアセトンおよびその誘導体の初濃度を表わす。初項および第2項は無触媒酸化および酸触媒酸化を表わしている。log k2対(σ+1.OOΔσR+)およびlogk3対σ のプロットは,それぞれ傾斜-0.79および-0.85の直線を与えた。<BR>酸化生成物として,最終生成物である安息香酸と二酸化炭素のほかにベンズアルデヒド,ピルビン酸フェニルグリオキサール,ベンゾイルギ酸および安息香酸アセトニルなどの中間反応生成物をGCおよびTLCで確認した。<BR>これらの諸事実から,過酢酸の陽性酸素原子の攻撃によってベンゾイルアセトンはエポキシドを形成し,これが開裂して生じる多数の中間酸化生成物を経て最終生成物としての安息香酸を与える経路が主反応と考えられる。しかし,エポキシド経由では生じない安息香酸アセトニルを与えることからBaeyer-Villiger反応も一部起こっているものと考えられる。
収録刊行物
-
- 日本化学会誌(化学と工業化学)
-
日本化学会誌(化学と工業化学) 1976 (7), 1088-1092, 1976-07-10
公益社団法人 日本化学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282679395566976
-
- NII論文ID
- 130004155651
-
- ISSN
- 21850925
- 03694577
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可