銀触媒上におけるエチレンとエチレンオキシドの競争酸化反応機構 ―-<SUP>13</SUP>Cトレーサー利用による研究-―

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タイトル別名
  • The Mechanism of Competitive Oxidation of Ethylene and Ethylene Oxide over Silver Catalyst --Study by the Use of <SUP>13</SUP>C-tracer-
  • The Mechanism of Competitive Oxidation of Ethylene and Ethylene Oxide over Silver Catalyst --Study by the Use of 13C-tracer-

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説明

Ag-K2SO4-Al2O3触媒上における13C濃縮エチレンとエチレンオキシドの競争酸化反応を146~256℃および0.1<Rp<3の範囲で行ない,反応条件をかえて生成二酸化炭素中の炭素同位体比 Ir と frを測定した。ここで,Rpは13C濃縮エチレンとエチレソオキシドの分圧比, frは全生成二酸化炭素量に対するエチレンオキシドからの二酸化炭素生成量の比率である。frはRpの増大につれ減少し, Rp<3でfr>0.5であった。またfrは高温度,低酸素圧および接触時間の長いほど増大し,エチレン酸化反応の選択率は逆に低下することを実験的に確認した。これらの結果は,エチレン酸化反応の動力学に率いてエチレンオキシド消失項を無視することは不可能であり,選択率の低下はエチレンオキシドの燃焼性に起因することを示唆している。<BR>競争酸化反応時に生成した触媒上の残留物(銀グリコオキシド)のfr値測定結果から,その一部はエチレンから直接生成しており,エチレンとエチレンオキシドの燃焼中間体は同一であることが推定された。さらに,frは各触媒で異なり, Ag-K2SO4粉末<銀粉末<銀線<Au<NiO<CuO<PdO の序き列で大となり,frの大きい触媒では吸着エチレンオキシドは不安定で,frの小さい触媒ほど高い選択率を有することが実証された。

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