咬合違和感を訴える患者の実態に関する多施設実態調査

DOI
  • 澁谷 智明
    神奈川歯科大学大学院歯学研究科 顎咬合機能回復補綴医学講座
  • 和気 裕之
    神奈川歯科大学大学院歯学研究科 顎咬合機能回復補綴医学講座
  • 玉置 勝司
    神奈川歯科大学大学院歯学研究科 顎咬合機能回復補綴医学講座
  • 島田 淳
    神奈川歯科大学大学院歯学研究科 顎咬合機能回復補綴医学講座
  • 古谷野 潔
    九州大学大学院歯学研究院 口腔機能修復学講座 インプラント・義歯補綴学分野
  • 鱒見 進一
    九州歯科大学顎口腔欠損再構築学分野
  • 窪木 拓男
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 インプラント再生補綴学分野
  • 皆木 省吾
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 咬合・有床義歯補綴学分野
  • 貞森 紳丞
    広島大学大学院医歯薬保健学研究院 応用生命科学部門 先端歯科補綴学研究室
  • 矢谷 博文
    大阪大学大学院歯学研究科 顎口腔機能再建学講座 顎口腔咬合学分野
  • 藤澤 政紀
    明海大学歯学部機能保存回復学講座歯科補綴学分野
  • 林 勝彦
    東京慈恵会医科大学歯科学
  • 玉井 和樹
    東京慈恵会医科大学歯科学
  • 成田 紀之
    日本大学松戸歯学部付属病院顎関節・咬合科/口・顔・頭の痛み外来
  • 原 節宏
    日本歯科大学附属病院顎関節症診療センター
  • 馬場 一美
    昭和大学歯学部歯科補綴学講座
  • 尾口 仁志
    鶴見大学歯学部高齢者歯科学講座
  • 金村 清孝
    岩手医科大学歯学部歯科補綴学講座冠橋義歯補綴学分野
  • 山口 泰彦
    北海道大学大学院歯学研究科 口腔機能学講座 冠橋義歯補綴学
  • 西川 洋二
    医療法人西川歯科
  • 塚原 宏泰
    医療法人塚原デンタルクリニック
  • 松香 芳三
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 顎機能咬合再建学分野
  • 葉山 莉香
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 顎機能咬合再建学分野

書誌事項

タイトル別名
  • A multi-institution investigation of the status of patients who complain of occlusal discomfort

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説明

目的:多施設にて咬合違和感を訴える患者に関するデータ収集を行い,その実態を調査することを目的とした。対象および方法:各施設を受診した咬合違和感を訴える患者202症例中,調査票で転帰が明らかな180症例を対象とした。患者調査票を作成し,受診までの項目(性別,年齢,病悩期間,主訴の分類,咬合違和感を感じる歯,咬合違和感を感じる部位,咬合違和感を感じる歯の状態,前医でこれまでに受けた治療法)について分析した。結果:性別では男性37名,女性143名で女性に多かった。年齢の中央値(25パーセンタイル,75パーセンタイル)は55.0(42.0,65.0)歳であった(18~86歳)。また病悩期間の中央値は5(1,13)か月で発症後6か月未満が著明に多かった(発症直後~360か月)。主訴は「咬頭嵌合位の歯の接触状態に関する訴え」が最も多かった。咬合違和感を感じる歯は大臼歯が多かったが前歯にも認められた。咬合違和感を感じる部位では片側だけでなく,両側の場合などさまざまであったが,全体的に感じる患者も多かった。咬合違和感を感じる歯の状態は金属の補綴装置を装着されている場合が多かったが,天然歯の場合も多かった。前医で行われた治療は補綴歯科治療が多かった。結語:性別,年齢などはいままでの報告と同様であったが,病悩期間はやや異なっていた。また患者は,さまざまな部位で治療後の歯だけでなく天然歯にも違和感を感じていた。

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