伊洛河盆地の地下水のトリチウムと安定同位体比について

  • 趙 培
    立正大学大学院地球環境科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Tritium and stable isotopes analyses of Groundwater in Yiluo River Basin
  • イロウカ ボンチ ノ チカスイ ノ トリチウム ト アンテイ ドウイタイヒ ニ ツイテ

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説明

本研究では,中国の伊洛河盆地の地下水流動系を明らかにすることを目的として,地下水や河川水などのトリチウム濃度および安定同位体比の測定を行った。その結果,以下のことが明らかになった。<BR>1) 盆地の南部の山地と北西部では,地下水のトリチウム濃度が高く(10T.U. 以上),少なくとも滞留時間が50 年以内の比較的新しい地下水であると推定された.これに対して,伊河上流の168m 井,1,050m 井や,盆地北部の135m 井と下流の150m 井から得られた地下水の滞留時間は60 年以上であると推定された。<BR>2) 地下水のδD とδ18O は,盆地南部の盆地周辺部ではやや低い値を示し,盆地中央部で高い値を示した。下流部(盆地東部)においては,盆地南東部の山地から,同位体比の低い水が盆地の低標高部に向かって流れ込んでいる。

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参考文献 (14)*注記

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