除草剤ベンゾビシクロンに関する開発研究
書誌事項
- タイトル別名
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- Development studies on a new herbicide, Benzobicyelon
抄録
ベンゾビシクロン(試験名 : SB-500)は、(株)エス・ディー・エス バイオテックにおいて発見・開発された新規なビシクロオクタン系の白化型水稲用除草剤で、1994年からの公的試験を経て、2001年に農薬登録を取得し、数種の混合剤の販売・開発が進行している。本剤の創製にあたっては、研究開発当初より、1)水稲に対する高い安全性、2)環境負荷が小さいこと(低薬量化、河川への流亡や地下水汚染を防止する物性)、3)魚・哺乳類に対する高い安全性、4)労働負荷の低減化(幅広い殺草スペクトラムと処理適期、長期間の残効性)を重視した。最適化合物として選抜したベンゾビシクロンは、特徴的なbicyclic構造とフェニルチオエーテル構造を持ち、酵素阻害上の活性本体を適切に放出する化学的徐放化特性を持つことにより、畑用除草剤として研究開発が進められていたベンゾイルシクロヘキサンジオン系化合物に対し、イネ-雑草間の選択性の飛躍的増大、水溶解度の大幅な低下と強い土壌吸着性による下方移行性の改善、水田系外への流亡の防止が図られた。また、本剤の人畜毒性は普通物に相当し、魚毒性もA類である。新規剤の開発にあたっては、最適化合物の選抜研究、薬効・薬害試験、適用場面の選定、権利化はもとより、選抜剤の特徴付け、工業的原体製造研究、製剤研究、環境挙動、代謝、残留性に関する分析研究、安全性に関する毒性試験、作用機作研究、数種原体との混剤化検討、経済性試算、公的試験などの様々な研究場面があり、ベンゾビシクロンの上市にも10年余に及ぶ研究・開発期間を要してきた。本講演では、これら種々の研究のうち、薬効・薬害に関する生物活性および作用機作研究に関して紹介する。
収録刊行物
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- 植物化学調節学会 研究発表記録集
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植物化学調節学会 研究発表記録集 38 (0), 16-17, 2003
一般社団法人 植物化学調節学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679401505664
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- NII論文ID
- 110001899802
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- ISSN
- 21896313
- 09191887
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可