市販刺身の黄色ブドウ球菌による汚染状況調査  平板培養法と増菌培養法での比較検討

書誌事項

タイトル別名
  • <I>Staphylococcus aureus</I> Contamination of Commercial Slices of Raw Fish
  • チョウサ シハン サシミ ノ キイロ ブドウ キュウキン ニ ヨル オセン ジョウキョウ チョウサ ヘイバン バイヨウホウ ト ゾウキン バイヨウホウ デ ノ ヒカク ケントウ
  • 平板培養法と増菌培養法での比較検討

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説明

スーパーマーケットと鮮魚店で市販されていた刺身 (180検体) について, 黄色ブドウ球菌の汚染状況を平板培養法と増菌培養法の2つの検出法を用いて比較検討した.<BR>平板培養法において, 黄色ブドウ球菌は180検体から51検体 (28.3%) が検出された.一方, 増菌培養法では180検体から111検体 (61.7%) が検出され, 平板培養法で黄色ブドウ球菌が陰性と判定された129検体から, さらに60検体において黄色ブドウ球菌が検出された.<BR>分離された黄色ブドウ球菌111株中60株 (54.1%) がエンテロトキシンを産生しており, その中で60株中38株 (63.3%) がエンテロトキシンA型を産生していた.また, 増菌培養法でさらに検出された60株中35株 (58.3%) がエンテロトキシン産生株であり, 増菌培養法によってエンテロトキシン産生株の検出も増加した.<BR>これらの結果は市販刺身が黄色ブドウ球菌によって高率に汚染されていること, さらに, 黄色ブドウ球菌を検体から確実に検出するには平板培養法だけでは不十分であり, 増菌培養法が必要であることを示唆している.

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