扁桃炎に伴う反応性関節炎と扁桃摘出術の効果

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タイトル別名
  • Tonsillitis induced reactive arthritis

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説明

反応性関節炎とは, 広義には関節以外の部位の微生物感染後におこる無菌性の関節炎である. レンサ球菌感染症に起因する反応性関節炎は海外ではpoststreptococcal reactive arthritisと呼ばれ, リウマチ熱との異同が論議されている. 扁桃炎に続く反応性関節炎の多くはレンサ球菌感染に起因するがレンサ球菌以外の微生物によることも多いので注意する必要がある. 扁桃炎に伴う反応性関節炎の多くは抗生物質治療によって治るが, 関節炎が持続する症例には抗リウマチ剤治療は有効ではなく, 扁桃摘出術によって完治する. つまり, 扁桃の陰窩膿瘍を除去することによって関節炎が治るという「病巣感染」である. このため, 本疾患は「扁桃摘出によって完治する関節炎」として, 耳鼻科医との医療連携においてきわめて重要なリウマチ性疾患である.

収録刊行物

  • 口腔・咽頭科

    口腔・咽頭科 25 (1), 47-51, 2012

    日本口腔・咽頭科学会

参考文献 (10)*注記

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