中咽頭癌治療の現状とこれから

DOI
  • 松浦 一登
    宮城県立がんセンター頭頸部外科 東北大学大学院医学系研究科連携講座頭頸部腫瘍学分野
  • 今井 隆之
    宮城県立がんセンター頭頸部外科
  • 浅田 行紀
    宮城県立がんセンター頭頸部外科
  • 森田 真吉
    宮城県立がんセンター頭頸部外科
  • 西條 聡
    宮城県立がんセンター頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • Oropharyngeal cancer treatment: Now and the future

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抄録

<p>  中咽頭癌は本邦, 欧米を問わず増加傾向にあり, とりわけ HPV 関連中咽頭癌の増加が著しい. 本法では約 5割, 欧米では約 7割の中咽頭癌症例に HPV 感染が認められる. 発症のリスク因子として喫煙と飲酒が指摘されてきたが, 現在の中咽頭癌治療においては HPV 感染が重大な関心事である. とりわけ HPV 陽性中咽頭癌の予後が良好であることが明らかとなり, 喫煙歴と組み合わせることで予後を予測できるようになった. 今では, 中咽頭がんは 3種類 (HPV(+)SCC, HPV(-)SCC, 非SCC) に分けられると考えられ, 治療強度を見極めるために様々な臨床試験が進行中である. これらの結果を踏まえて, リスク分類別に QOLを考え, 過不足ない治療を行うことが重要である.</p>

収録刊行物

  • 口腔・咽頭科

    口腔・咽頭科 30 (2), 159-164, 2017

    日本口腔・咽頭科学会

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