ブユ幼虫を用いたハルペラ目の観察方法

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タイトル別名
  • Observation methods for species in Harpellales using Simuliidae larvae
  • ブユ ヨウチュウ オ モチイタ ハルペラモク ノ カンサツ ホウホウ

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説明

<p>   ハルペラ目菌類は水生昆虫の消化管に生息し,観察のためには寄主の解剖が必要である.ブユ科の幼虫を用いて腸を摘出する方法と観察の視点を解説した.ブユ科の幼虫は,1)動きが緩慢で採集が容易である,2)Harpella melusinae の感染率が高くほぼ必ず観察ができる,3)寄主範囲を広げずにハルペラ目を構成するハルペラ科(中腸に感染) とレゲリオミケス科(後腸に感染)の2科,および,4)感染の部位特異性の観察ができるという材料としての利点がある.実際の解剖は,頭部および寄主の腹部の肛鰓根元を切断し,鋭利なピンセットで内部の組織を摘み,引き抜くことにより,中腸と後腸が連結して摘出される.後腸を中腸から切り離しそれぞれをスライドガラス上の1滴の水の中で洗浄した後に水封入で観察する.中腸のみの簡便な摘出方法は,生きた幼虫の胸部の切断である.切断後に胴体の収縮により瞬間的に押し出されてくる中腸を洗浄して観察する.</p>

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