ラインセンサス調査と出巣率調査によるムササPetaurista leucogenysの止息密度推定

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タイトル別名
  • Population estimation of the Japanese giant flying squirrel Petaurista leucogenys by the line transect census and the use ratio count of tree hollow nests
  • ラインセンサス調査と出巣率調査によるムササビPetaurista leucogenysの生息密度推定
  • ラインセンサス チョウサ ト シュツソウリツ チョウサ ニ ヨル ムササビ Petaurista leucogenys ノ セイソク ミツド スイテイ

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抄録

ムササビ個体数推定に適した調査方法を見いだすことを目的に,東京都町田市の丘陵地帯でラインセンサス調査法と樹洞からの出巣率調査法を比較検討した.ラインセンサス法による生息密度は樹林タイプによって大きく異なり,屋敷林で0.41頭/ha,雑木林で0.03頭/ha,そして調査地全体で0.08頭/haであった.出巣率調査で得られた出巣率が平均47%,樹洞密度が屋敷林4.5個/ha,雑木林0.7個/ha,調査地全体で1.9個/haであることから,生息密度はそれぞれ2.0頭/ha,0.2頭/ha,0.9頭/haとなり,出巣率調査の方が大幅に高い値を示した.両調査法の実用性をみると,出巣率調査では事前に樹洞発見努力が必要であるし,樹洞の見つからない場所では調査できない.これに対しラインセンサス調査は最低限必要な調査回数が3回程度,少人数で実施可能で,各種樹林を含んで自由にルート選定できる点で優れていた.

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