糞線虫に対する消毒薬の殺虫効果の検討

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タイトル別名
  • Efficacy of Disinfectants against Strongyloides Stercolaris
  • フン センチュウ ニ タイスル ショウドクヤク ノ サッチュウ コウカ ノ ケントウ

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抄録

治療前の糞線虫症患者より培養, 分離した糞線虫虫体を用い, 各種消毒薬の効果について検討した.消毒薬は0.2%及び0.5%塩酸アルキルジアミノエチルグリシン, 5%ポピドンヨード, 1%及び2%グルタラール, 強酸性水を用い, それぞれ虫体浮遊液と5分, 10分, 15分, 30分, 60分浸漬した.その後普通寒天平板法にて24時間, 48時間後に虫体の有無, 生死について判定した.0.2%塩酸アルキルジアミノエチルグリシン液, 1%グルタラール, 強酸性水は無効であったが, 0.5%塩酸アルキルジアミノエチルグリシン, 5%ポピドンヨード, 2%グルタラールは殺虫効果を認めた.以上よりエタノールやポピドンヨードあるいは加熱などによる消毒が行いにくい医療器具に関しては0.5%塩酸アルキルジアミノエチルグリシン, 2%グルタラールに60分以上浸漬する方法が適している.

収録刊行物

  • 環境感染

    環境感染 17 (4), 346-348, 2002

    日本環境感染学会

参考文献 (10)*注記

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