単純剪断変形が存在する時の断層折れ曲がり褶曲構造に対する幾何学的検討

書誌事項

タイトル別名
  • Geometrical Shape of Fault - bend Folding with Simple Shear Deformation in the Thrust Sheet
  • タンジュン センダン ヘンケイ ガ ソンザイスル トキ ノ ダンソウ オレマガ

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説明

断層が介在する褶曲構造については, 衝上断層系の解析を目的として, 今までに多くの研究者によって考察が加えられてきた.そして幾何学的な形態及び運動学的な考察から, 幾つかの代表的なモデルが提唱されている.現在の所これらは大きく, 断層折れ曲がり褶曲, 断層伝播褶曲, デタッチメント褶曲に分類されている.<BR>我々はこの論文において, 衝上断層の上盤に単純剪断が存在する場合の断層折れ曲がり褶曲に対して, その一般的な形態を導いた.断層のランプの角度が30度を越える場合には, 単純な断層折れ曲がり褶曲は存在できないことが示されている.しかしながら単純剪断が上盤の地層に存在する場合には, ランプの角度が30度を越える断層においも, 単純な断層折れ曲がり褶曲が形成される可能性がある事がわかった.また, 反射地震探査法等によって衝上断層の構造が把握できれば, 図式解法によって上盤内で生じている剪断量を定量的に見積もる方法も提示する.

収録刊行物

  • 情報地質

    情報地質 9 (1), 3-11, 1998

    日本情報地質学会

参考文献 (13)*注記

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