タグチメソッドにおけるマネジメント発想の源泉

書誌事項

タイトル別名
  • The Origin of Managerial Perspective in the Taguchi Method
  • フォーラム タグチメソッドにおけるマネジメント発想の源泉 : 田口玄一博士とプラグマティズム
  • フォーラム タグチメソッド ニ オケル マネジメント ハッソウ ノ ゲンセン : タグチゲンカズヒロシ ト プラグマティズム
  • ──田口玄一博士とプラグマティズム──
  • ──Dr. G. Taguchi and Pragmatism──

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抄録

実験計画法の研究・教育から始まり,数多くの企業・事業所における実践・指導を通じて,タグチメソッドと呼ばれる品質工学の手法を確立した田口玄一博士の足跡を辿ることにより,その特徴ある手法の成立について影響があったと思われる諸々の要因の検討ならびに考察を行った.影響を与えた要因として,工業教育,CCS経営管理講座,アメリカ滞在時に出会ったと考えられる探索的データ解析(EDA)ならびにアブダクション(abduction)の3つを取り上げた.まず田口が学生時代に受けた工業教育によって,科学的管理法や原価計算の基本知識を得た可能性が高いことを示した.次に,1949年に実施されたCCS経営管理講座における品質管理の講義で,品質は設計上の品質と実際上の品質に分類され,品質と原価のバランスが技術者や経営者の課題であることが示された事実を示し,これがタグチメソッドの考え方の萌芽として考えられることを示した.また,CCS経営管理講座の内容は,田口の電気通信研究所の上司であった茅野健によってもたらされた可能性が高いと考えられる.最後にタグチメソッドがプラグマティズムに立った手法と考えられることを検討した.EDAと同様にアブダクションという推論行為を行っていると解釈できること,さらにデューイの道具主義に立った手法でありSNが有用性の尺度として機能していることを示した.

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