書誌事項
- タイトル別名
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- Inhibitor Neutralization and Continuous Infusion of Clotting Factor Concentrates for Hemophilia Patients with High-responding Inhibitor
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説明
ハイレスポンダーインヒビター保有血友病Aおよび血友病B患者に起きた3回の重症出血に対し, 凝固因子製剤の大量投与でインヒビターを中和し, 引き続き持続投与によって充分な血漿凝固因子活性を維持し, 止血に成功した. 症例1は第VIII因子インヒビター保有血友病A患者. 38歳時に小脳出血で緊急入院した. 2. 1ベセスダ単位(BU)/ml の第VIII因子インヒビターに対し, 第VIII因子製剤5, 000Uのボーラス投与に続き, 3. 8U/kg/hrの持続投与を行った. 血漿第VIII因子活性は4日間0. 9~1.44U/ml を維持し血腫は縮小した. 40歳時には, 外傷性頭頂葉皮質出血をきたし, バイパス療法を行ったが, 新たに右硬膜下血腫を認めたためインヒビター中和療法を施行した. 10BU/ml の第VIII因子インヒビターに対し, 第VIII因子製剤12, 000Uのボーラス投与に続き, 4~6U/kg/hrの持続投与を行った. 血漿第VIII因子活性は, 5日間0.54~2.04U/ml を維持し血腫は縮小した. 症例2は4歳の第IX因子インヒビター保有血友病B患者. 右足背部の打撲により大きな皮下血腫を生じた. 連日のバイパス療法でも改善せず, インヒビター中和療法に変更した. 2.1BU/ml の第IX因子インヒビターに対し, 第IX因子製剤2, 000Uのボーラス投与に続き, 13U/kg/hrの持続投与を開始した. 血漿第IX因子活性は1. 0~1.3U/ml を維持し, 血腫は速やかに縮小した.
収録刊行物
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- 日本血栓止血学会誌
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日本血栓止血学会誌 14 (4), 337-344, 2003
一般社団法人 日本血栓止血学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679420823424
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- NII論文ID
- 130000106365
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- NII書誌ID
- AN10353762
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- ISSN
- 18808808
- 09157441
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可