持続脳圧センサーにより管理を行ったセレウス菌による脳症の一例

  • 吉本 昭
    大阪市立総合医療センター救命救急センター
  • 有元 秀樹
    大阪市立総合医療センター救命救急センター
  • 松浦 康司
    大阪市立総合医療センター救命救急センター
  • 宮市 功典
    大阪市立総合医療センター救命救急センター
  • 林下 浩士
    大阪市立総合医療センター救命救急センター
  • 韓 正訓
    大阪市立総合医療センター救命救急センター
  • 鍜冶 有登
    大阪市立総合医療センター救命救急センター
  • 宮本 覚
    大阪市立総合医療センター救命救急センター

書誌事項

タイトル別名
  • Intracranial pressure monitoring in <I>Bacillus cereus</I>-associated acute encephalopathy

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説明

セレウス菌は通常,食中毒の原因菌としてよく知られているが,脳症の合併は非常に稀である。今回我々は,セレウス菌食中毒に合併した脳症を経験した。症例は5歳の男児。昼食に前日調理のチャーハンを食べたところ,1時間後から嘔吐し,意識レベルの低下がみられ入院となった。頭部CTと臨床症状から急性脳症と診断し,脳圧センサーを挿入して脳圧管理を行った。管理目標は脳圧(intracranial pressure,ICP)を20 mmHg以下とし,脳灌流圧(cerebral perfusion pressure, CPP)を45 mmHg以上に保つようにした。児は救命できたが,重度の神経学的後遺症を残した。今回の経験により,小児の脳炎・脳症に対するICPモニタリングは,脳浮腫の進行を速やかに把握し,その上昇に対し迅速に処置を行えたことから,非常に有用であると考えられた。

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参考文献 (27)*注記

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