書誌事項
- タイトル別名
-
- A case of serotonin syndrome precipitated by duloxetine in a patient with zoster-associated pain
- 症例 デュロキセチン投与をきっかけにセロトニン症候群と思われる症状を呈した帯状疱疹関連痛の1症例
- ショウレイ デュロキセチン トウヨ オ キッカケ ニ セロトニン ショウコウグン ト オモワレル ショウジョウ オ テイシタ タイジョウホウシンカンレンツウ ノ 1 ショウレイ
この論文をさがす
抄録
セロトニン症候群は,セロトニン作動薬の投与中に出現する副作用で,神経系のセロトニン作用の増強によって生じ,時に致死的合併症を伴う症候群である.症状として,発熱,高血圧,頻脈などの自律神経症状,振戦,ミオクローヌス,筋強剛などの神経・筋肉症状,不安,興奮,錯乱などの精神症状を呈する.今回われわれは,帯状疱疹関連痛の患者に対しデュロキセチンを投与開始したところ,セロトニン症候群と思われる症状をきたした症例を経験した.患者は77歳,男性,左C4~C6領域の帯状疱疹関連痛.治療として,プレガバリン,トラマドール/アセトアミノフェン配合錠,アミトリプチリンなどを投与していたが,アミトリプチリンに替えてデュロキセチンを投与開始した翌朝,ミオクローヌス,筋強剛などが生じ,患者は自己判断にて服用を中止した.セロトニン症候群は,頻度は少ないが,ペチジン,ペンタゾジン,トラマドール,デキストロメトルファンなどと抗うつ薬の併用時に発現することもある.また,一部のオピオイドもセロトニン作動性の薬剤であることがわかってきている.神経系におけるセロトニン作用を増強する薬剤を多く用いるペインクリニックの臨床では,注意が必要である.
収録刊行物
-
- 日本ペインクリニック学会誌
-
日本ペインクリニック学会誌 22 (1), 61-65, 2015
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282679434883328
-
- NII論文ID
- 130004848657
-
- NII書誌ID
- AN10440947
-
- ISSN
- 18841791
- 13404903
-
- NDL書誌ID
- 026193387
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可