口腔扁平上皮癌における癌抑制遺伝子候補の研究 その2

  • 神農 泰生
    岡山大学大学院医歯学総合研究科病態機構学講座、口腔病理病態学分野
  • Gunduz Mehmet
    岡山大学大学院医歯学総合研究科病態機構学講座、口腔病理病態学分野
  • 長塚 仁
    岡山大学大学院医歯学総合研究科病態機構学講座、口腔病理病態学分野
  • Gunduz Esra
    岡山大学大学院医歯学総合研究科病態機構学講座、口腔病理病態学分野
  • 辻極 秀次
    岡山大学大学院医歯学総合研究科病態機構学講座、口腔病理病態学分野
  • 清水 憲二
    岡山大学大学院医歯学総合研究科病態制御科学専攻腫瘍制御学講座、分子遺伝学分野
  • 永井 教之
    岡山大学大学院医歯学総合研究科病態機構学講座、口腔病理病態学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Research for Identification of Tumor Suppressor Genes in Oral Cancer: Part 2
  • 口腔扁平上皮癌における癌抑制遺伝子候補の研究(その2)癌抑制遺伝子候補としてのCaspase-6の検討
  • コウクウ ヘンペイ ジョウヒガン ニ オケル ガン ヨクセイ イデンシ コウホ ノ ケンキュウ ソノ 2 ガン ヨクセイ イデンシ コウホ ト シテ ノ Caspase 6 ノ ケントウ
  • —癌抑制遺伝子候補としてのCaspase-6の検討—

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説明

前報より、4q25 (D4S2623) において、高頻度のLOHが認められ、この領域にCaspase-6遺伝子が存在していることが確認された。Caspase-6遺伝子はアポトーシスに関連する遺伝子であり、癌抑制遺伝子として機能する可能性が十分に考えられる。<br>そこで我々は、Caspase-6 mRNA 発現量を正常組織、腫瘍組織で比較し、解析した。40%の症例で、腫瘍組織におけるCaspase-6 mRNA 発現量の低下が認められた。同様に 30%の症例で変化が見られなかった。<br>同時に、Caspase-6遺伝子における変異の解析を行った。Caspase-6 cDNA 塩基配列解析の結果、いかなる変異も認められなかった。<br>.以上より、少なくとも一部の口腔扁平上皮癌の癌化のメカニズムにはCaspase-6遺伝子が関与していると考えられ、癌抑制遺伝子候補である可能性が示唆された。

収録刊行物

参考文献 (26)*注記

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